フライブルクに焼却炉が出現!

The Incinerator in Freiburg

11月10日のBadisch Zeitung(地元のバーデン新聞)に、「焼却の時代が始まった。これはこの地域政策の大事な歩みである。」という言葉で取り上げられたように、フライブルクの焼却路線がゴミ政策として大きくスタートした。

フライブルク市はこれまで長いこと焼却反対の立場を貫いてきた。にもかかわらず、最終埋め立て量が過去20年間で33万トンから6万トンにまで減量されてきたことで、費用的にも住民の負担は少ない街と言われてきた。ゴミ政策はドイツの国では有料制として住民の負担を明確にするのが通常であるが、焼却炉をゴミの量の多い時期に建設した街と比べると当然その費用の跳ね返りとしての住民への負担がこの街は少ないという事である。当時の技術的な見地から見ると、焼却による有害発生物質に対する危険感もあった。現在までそうした問題点に焼却炉無しでゴミの発生抑制及び再生資源化政策をとって対応してきたこの街は、環境的にも経済的にも成功政策として評価されてきたものである。

今回のこの路線変更は国の政策によるものであり、2005年には最終処理場へ埋める前に、前段階処理が必要であることによる。つまり、国の規定による焼却炉出現である。

この焼却炉は、民間による建設及び運営システムを取り、周辺の自治体が連合で搬入する。

フライブルク市(人口21万人)、ブライスガウ-ホーホシュヴァルツヴァルト郡(人口25万人)、カーレンベルク(自的組合)、エメンディンゲン(人口15万5千人)、オーテナウ郡の一部合わせて10万トンから12万トンとなる。その他、3万から5万トンが事業系ゴミになる予定という。合わせて約15万トン、建設費7700万ユーロ、850°Cのストーカ式炉。

有害放射物質のダイオキシンの値も0.05ナノグラムであり、国の限界値の0.1の半分となっている。発生電力エネルギーは10万MW/h。これは約25,000世帯の消費電力に値する。

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