
宮崎市80周年記念行事 環境フォーラムにおける講演
Lecture at Miyazaki

講演会場では市民の方々から、日南海岸の交通についての質問や、地域の住民と行政との関わり方について等、現実に今抱えておられる問題点に触れ、いろいろお話する機会を得た事はとても興味深かった。
宮崎ならではの南国地域特有の美しい自然に生息する植物や自然の形態が、私には珍しく貴重なものに思える。昔はプリンセスロードとして新婚旅行に訪れた時期もあったが、現在では近隣の外国やヨーロッパ、オーストラリア等へ多く出かけるようになり、減ってきているとのこと。又、暖かい土地であり、温泉も多く、プロ野球のキャンプが張られる等「なるほど」と思われた。
まだまだ沢山残っている美しい自然をもつ町、美しい景観、温暖な気候、おいしい食事、安全な農作物への意識、自然の温泉、スポーツ、こんな印象に思いをめぐらしていると、ふと先日ドイツで視察した、フライブルクとチュービンゲンのスポーツ医学と医療、シュトットガルトのオリンピック選手養成所センターを思いだし、何かドイツと宮崎の類似点から楽しそうなアイデアが発展できないかな、お互いに学び合うものがありそうだというような考えが浮かんできた。
ともかくも、こんなに快適な土地には外からの訪問客を迎える観光産業導入が良い経済ファクターとして大事であることは確かである。フライブルクも快適な、ドイツで一番暖かい土地として、自然の美しさ、又温泉、ワイン、スポーツ医療のメッカとして同様の意見を持っている。しかし、フライブルクのポリシーは地域の良さをまず地域の住民が味わう事が出来、歩いたり、自転車、公共交通機関によって充分楽しめるインフラを作ることが、ひいてはゆっくりとしたツーリズム(グリーンツーリズムにもつながる)も育て、高齢者にも良い福祉文化、スポーツ文化にもつながるとも考えている。
ほんの短い宮崎市滞在であり乍ら、地域のリーダーの方々の力強く、そして本当に気持ち良いグループとして活躍されている姿をこの目で見る事が出来、大変嬉しかった。何よりも環境問題に関しては様々な人の役割が、夫々パートナーシップを形成して、行政や専門家、経済界とタイアップして社会自体の環境意識が当然の常識として組み込まれていく。それが育っていくことが大事なことと思う。